Clinical Trial

BT22

胆道癌

Gemcitabine alone or in combination with cisplatin in patients with biliary tract cancer: a comparative multicenter study in Japan.

Okusaka T, Nakachi K, Fukutomi A, et al. Br J Cancer. 2010 ;103:469-74 [PubMed]

第2相一次治療Published
PubMed

主要結果サマリ

1年生存割合39.0% vs 31.0%
OS中央値11.2 vs 7.7ヶ月
PFS中央値5.8 vs 3.7ヶ月
奏効割合19.5% vs 11.9%

基本情報

項目内容
対象疾患胆道癌
治療ライン一次治療
研究の相第2相
主要評価項目1年生存割合
実施地域国内
日本の参加あり
試験名BT22
レジメンゲムシタビン(GEM)+シスプラチン(CDDP) vs GEM
登録期間2006年9月〜2008年10月

背景

イギリスでは、GEM+CDDPとGEMを比較するランダム化第2相試験(ABC-01試験)の結果に基づき、ランダム化第3相試験(ABC-02試験)が実施されている。ABC-01試験でのGEM+CDDPの良好な有効性が示されたため、本邦でもGEM+CDDPとGEMを比較するランダム化第2相試験(BT22試験)の実施に至った。

シェーマ

BT22 シェーマ

進行胆道癌
n=84
R
非盲検 / 1:1 / 優越性試験
GEM+CDDP(n=42)
ゲムシタビン 1000mg/m² Day 1, 8
シスプラチン 25mg/m² Day 1, 8
3週ごと / 最大48週
GEM(n=42)
ゲムシタビン 1000mg/m² Day 1, 8, 15
4週ごと / 最大48週
主な適格基準
1)局所進行または遠隔転移を有する
2)化学療法未施行
3)ECOG PS 0-1

統計学的事項

主要評価項目:1年生存割合

本試験は、主要評価項目を1年生存割合とした。1年生存割合をGEM群 25%、GEM+CDDP群 35%と想定し、GEM+CDDPを80%以上の確率で正しく選択できるようにSimonの選択デザインを用いてサンプルサイズを計算すると、片群30例となる。安全性と有効性の評価の精度を最適にするため、片群42例の登録が必要と設定された。

試験結果

2006年9月から2008年10月の間に、国内9施設より84例が登録され、1:1の割合で42例ずつGEM+CDDP群とGEM群に割り付けられた。GEM+CDDP群の治療を受けなかった1例を除外し、有効性・安全性対象解析はGEM+CDDP群 41例、GEM群 42例を対象とした。

患者背景に大きな隔たりは認められなかったが、乳頭部癌の割合はGEM+CDDP群で高かった。

治療期間中央値は、 GEM+CDDP群 6.0サイクル、GEM群 4.0サイクルであった。

1. 全生存期間・1年生存割合(主要評価項目)

OS中央値95%信頼区間1年生存割合95%信頼区間
GEM+CDDP(n=41)11.2ヶ月9.1-12.539.0%23.7-54.4
HR 0.69
(95%C.I. 0.42-1.13)
p=0.139
GEM(n=42)7.7ヶ月6.1-11.031.0%17.0-44.9

2. 無増悪生存期間

PFS中央値95%信頼区間6ヶ月無増悪生存割合95%信頼区間
GEM+CDDP(n=41)5.8ヶ月4.1-8.247.4%31.4-63.4
HR 0.66
(95%C.I. 0.41-1.05)
p=0.077
GEM(n=42)3.7ヶ月2.1-5.327.7%14.0-41.5

3. 奏効割合

奏効割合
GEM+CDDP(n=41)19.5%
p=0.380
GEM(n=42)11.9%

4. 病勢制御割合

病勢制御割合
GEM+CDDP(n=41)68.3%
p=0.119
GEM(n=42)50.0%

5. 有害事象(CTCAE ver.3.0)

GEM+CDDP(n=41)GEM(n=42)
全GradeGrade 3以上全GradeGrade 3以上
白血球減少87.8%29.3%69.0%19.0%
好中球減少82.9%56.1%69.0%38.1%
貧血85.4%36.6%85.7%16.6%
血小板減少80.5%39.0%76.2%7.2%
食欲不振80.5%0%61.9%4.8%
嘔気68.3%0%42.9%0%
疲労58.5%0%50.0%2.4%

6. 層別化因子ごとの全生存期間

GEM+CDDP(n=41)GEM(n=42)P-value
中央値95%信頼区間中央値95%信頼区間
原発部位
胆嚢癌9.1ヶ月6.9-11.66.7ヶ月4.2-11.00.675
胆嚢癌以外13.0ヶ月9.2-8.0ヶ月6.1-16.00.110
原発巣切除
あり9.4ヶ月8.7-11.67.4ヶ月5.9-8.50.253
なし16.1ヶ月12.3-12.7ヶ月6.5-0.389

結語

本試験の結果、GEM+CDDPは有効性と忍容性が良好であることが示され、日本人に対しても標準治療となることが示唆された。

執筆・監修

執筆:杏林大学 腫瘍内科学 助教 岡野 尚弘 先生 監修:神奈川県立がんセンター 消化器内科 肝胆膵 部長 上野 誠 先生

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