Clinical Trial

REACH

肝細胞癌

Ramucirumab versus placebo as second-line treatment in patients with advanced hepatocellular carcinoma following first-line therapy with sorafenib(REACH): a randomized, double-blind, multicenter, phase 3 trial.

Zhu AX, Park JO, Ryoo BY, et al. Lancet Oncol 2015 ;16:859-70 [PubMed]

第3相二次治療Published
PubMed

主要結果サマリ

主要評価項目OS
OS中央値9.2 vs 7.6ヶ月
OS HR0.87
PFS中央値2.8 vs 2.1ヶ月
PFS HR0.63
AFP高値OS7.8 vs 4.2ヶ月

基本情報

項目内容
対象疾患肝細胞癌
治療ライン二次治療
研究の相第3相
主要評価項目全生存期間
実施地域国際
日本の参加あり
試験名REACH
レジメンラムシルマブ vs プラセボ
登録期間2010年11月4日〜2013年4月18日

背景

進行肝細胞癌に対しては、唯一ソラフェニブが全生存期間の延長を示した薬剤として承認されているが、有効性及び忍容性には限界がある。

VEGF及びVEGFR-2を介したシグナル伝達は肝細胞癌における血管新生や腫瘍増殖に重要な役割を果たしており、VEGFR-2のIgG1モノクローナル抗体であるラムシルマブは、進行肝細胞癌に対する第2相試験やソラフェニブを含むチロシンキナーゼ阻害薬投与歴のある腎細胞癌において良好な抗腫瘍効果を示しており、今回の国際共同プラセボ対照二重盲検比較第3相試験(REACH試験)の実施に至った。

[ClinicalTrials.gov Identifier:NCT01140347]

シェーマ

REACH シェーマ

進行肝細胞癌
n=565
R
二重盲検 / 1:1 / 優越性試験
ラムシルマブ(n=283)
ラムシルマブ 8mg/kg
Day 1、14日毎
プラセボ(n=282)
プラセボ
Day 1、14日毎
主な適格基準
1)局所治療不応又は不耐の肝細胞癌
2)Child-Pugh分類A
3)ソラフェニブの前治療歴あり
4)ECOG PS 0/1

統計学的事項

主要評価項目:全生存期間

本試験はプラセボ群を対照としてラムシルマブ群の全生存期間のハザード比が0.75となることを検証する優越性試験として設計され、検出力85%、片側α=0.025として、544人の登録・438イベントが必要と設定された。

試験結果

2010年11月4日から2013年4月18日の間に、27ヵ国154施設から565例が登録された。

データカットオフは、2014年3月18日に行われた。

患者背景に大きな隔たりは認められなかった。

1. 全生存期間(主要評価項目)

中央値95%信頼区間
ラムシルマブ(n=283)9.2ヶ月8.0-10.6HR 0.87
(95%C.I. 0.72-1.05)
p=0.14
プラセボ(n=282)7.6ヶ月6.0-9.3

2. 無増悪生存期間

中央値95%信頼区間
ラムシルマブ(n=283)2.8ヶ月2.7-3.9HR 0.63
(95%C.I. 0.52-0.75)
p<0.0001
プラセボ(n=282)2.1ヶ月1.6-2.7

3. 最良効果

完全奏効部分奏効安定進行評価不能
ラムシルマブ(n=283)1 (<1%)19 (7%)139 (49%)97 (34%)27 (10%)
プラセボ(n=282)02 (<1%)127 (45%)129 (46%)24 (9%)

4. 全生存期間(部分集団解析 - AFP≥400ng/mL)

中央値95%信頼区間
ラムシルマブ(n=119)7.8ヶ月5.8-9.3HR 0.67
(95%C.I. 0.51-0.90)
p=0.006
プラセボ(n=131)4.2ヶ月3.7-4.8

5. 有害事象

ラムシルマブ (n=277)プラセボ (n=276)
Grade 1/2Grade 3以上Grade 1/2Grade 3以上
四肢浮腫100 (36%)1 (<1%)49 (18%)1 (<1%)
腹水61 (22%)13 (5%)29 (11%)11 (4%)
疲労58 (21%)6 (2%)50 (18%)8 (3%)
食欲減退56 (20%)5 (2%)48 (17%)2 (1%)
嘔気52 (19%)052 (19%)0
頭痛51 (18%)2 (1%)15 (5%)0
下痢48 (17%)3 (1%)37 (13%)1 (<1%)
発熱45 (16%)1 (<1%)25 (9%)1 (<1%)
腹痛42 (15%)5 (2%)50 (18%)12 (4%)
咳嗽40 (14%)1 (<1%)24 (9%)0
蛋白尿39 (14%)6 (2%)13 (5%)0
鼻出血38 (14%)017 (6%)0
便秘36 (13%)034 (12%)0
無力症37 (13%)14 (5%)31 (11%)5 (2%)
血小板数減少35 (13%)13 (5%)11 (4%)1 (<1%)
低アルブミン血症30 (11%)3 (1%)13 (5%)0
そう痒症28 (10%)028 (10%)1 (<1%)
嘔吐28 (10%)2 (1%)38 (14%)2 (1%)

結語

ソラフェニブ治療歴のある進行肝細胞癌に対するラムシルマブの二次治療は、主要評価項目である全生存期間を延長させなかった。ただし、AFP≥400ng/mLの部分集団における有用性は更なる検討が必要である。

執筆・監修

執筆:金沢大学 消化器内科 寺島 健志 先生 監修:神奈川県立がんセンター 消化器内科・外科(肝胆膵) 部長 上野 誠 先生

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