Clinical Trial

REFLECT

肝細胞癌

Lenvatinib versus sorafenib in first-line treatment of patients with unresectable hepatocellular carcinoma: a randomised phase 3 non-inferiority trial.

Kudo M, Finn RS, Qin S. et al. Lancet 2018; 391: 1163-73. [PubMed]

第3相一次治療Published
PubMed

主要結果サマリ

主要評価項目OS
OS中央値13.6 vs 12.3ヶ月
OS HR0.92
PFS中央値7.4 vs 3.7ヶ月
RECIST ORR18.8% vs 6.5%
mRECIST ORR40.6% vs 12.4%

基本情報

項目内容
対象疾患肝細胞癌
治療ライン一次治療
研究の相第3相
主要評価項目全生存期間
実施地域国際
日本の参加あり
試験名REFLECT
レジメンレンバチニブ vs ソラフェニブ
登録期間2013年3月〜2015年7月

背景

進行肝細胞癌に対してソラフェニブがプラセボと比較して全生存期間の延長を示し、標準治療となった。その後、進行肝細胞癌に対して、ソラフェニブを対照とした優越性試験および非劣性試験が行われてきたが、いずれも主要評価項目である全生存期間のベネフィットを、10年ほど示すことが出来なかった。

レンバチニブはVEGFR1-3、FGFR1-4、PDGFRα、RET、KITなどを阻害する経口のマルチキナーゼ阻害剤であり、第2相試験において、進行肝細胞癌に対して臨床的な活性を示した。また、開始用量は体重60㎏以上の患者が12mg/Day、60㎏未満の患者が8mg/Dayが推奨用量であるとされた。

この結果より、進行肝細胞癌の一次治療として、ソラフェニブとレンバチニブのランダム化比較第3相試験が計画された。

シェーマ

REFLECT シェーマ

進行肝細胞癌
n=954
R
非盲検 / 1:1 / 非劣性試験
レンバチニブ(n=478)
60kg以上:12mg/日
60kg未満:8mg/日
\n
28日サイクル
ソラフェニブ(n=476)
800mg/日
\n
28日サイクル
主な適格基準
進行病変に対する全身治療歴がない
ECOG PS 0-1
BCLC Stage B, C
Child-Pugh分類A
Vp 0-3
肝内腫瘍占拠率<50%

統計学的事項

主要評価項目:全生存期間

本試験は、ソラフェニブ群を対照としてレンバチニブ群の全生存期間のハザード比が0.80となることを検証することを目的とし、非劣性マージンの上限を1.08とした非劣性試験であると同時に、優越性も検証するよう設計され、非劣性の検出力97%、優越性の検出力82%、全体の両側α=0.05として、954例の登録・700イベントが必要と設定された。

試験結果

2013年3月1日から2015年7月30日までに、20ヶ国154施設で1492例がスクリーニングされ、954例が登録・無作為化された。レンバチニブ群478例、ソラフェニブ群476例が有効性解析対象となった。

データカットオフは2016年11月、観察期間中央値は27.7ヶ月であった。

患者背景は、両群に大きな隔たりはなかったが、AFP高値群はレンバチニブ群にやや多い傾向にあった。

1. 全生存期間(主要評価項目)

中央値95%信頼区間
レンバチニブ13.6ヶ月12.1-14.9HR 0.92
(95%C.I. 0.79-1.06)
ソラフェニブ12.3ヶ月10.4-13.9

2. 無増悪生存期間(mRECIST, 主治医による判定)

中央値95%信頼区間
レンバチニブ7.4ヶ月6.9-8.8HR 0.66
(95%C.I. 0.57-0.77)
p<0.0001
ソラフェニブ3.7ヶ月3.6-4.6

3. 奏効割合(RECIST ver1.1, 中央判定)

奏効割合
レンバチニブ18.8%OR 3.34
(95%C.I. 2.17-5.14)
p<0.0001
ソラフェニブ6.5%

4. 奏効割合(mRECIST, 中央判定)

奏効割合
レンバチニブ40.6%OR 5.01
(95%C.I. 3.59-7.01)
p<0.0001
ソラフェニブ12.4%

5. 有害事象(NCI CTCAE ver.4.0)

レンバチニブ(n=476)ソラフェニブ(n=475)
全GradeGrade 3以上全GradeGrade 3以上
手掌・足底発赤知覚不全症候群128 (27%)14 (3%)249 (52%)54 (11%)
下痢184 (39%)20 (4%)220 (46%)20 (4%)
高血圧201 (42%)111 (23%)144 (30%)68 (14%)
食欲不振162 (34%)22 (5%)127 (27%)6 (1%)
体重減少147 (31%)36 (8%)106 (22%)14 (3%)
疲労141 (30%)18 (4%)119 (25%)17 (4%)

結語

本試験の結果、レンバチニブは進行肝細胞癌に対する一次化学療法として、ソラフェニブに対する全生存期間の非劣性を示した。

レンバチニブの安全性および忍容性は、過去の報告と同様であった。

執筆・監修

執筆:神奈川県立がんセンター 消化器内科 肝胆膵 医長 小林 智 先生 監修:神奈川県立がんセンター 消化器内科・外科(肝胆膵) 部長 上野 誠 先生

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